2013年10月04日

太陽のなみだ

銀河のすべてに
漂っている
あなたの輝き

あなたはひとつでありながら
あらゆるところに
いくつものあなたが
いくつもの地上を照らしている

よどみ けがれ にごり
輝きながら
こぼれ落ちる目映い光は
あなたのなみだ

あなたではないもののために
あなたは惜しみなく
光を放ち
地上は与えられている
輝きというあなたの悲しみを




posted by 水月 りら at 19:44| ポエム | 更新情報をチェックする

銀河のなみだ

音、薫り、風、光……などの
形のないものはもちろん
  形のあるものさえも
ひとつとして同じではない

最も大きい惑星さえも
何億光年輝き続ける恒星さえも
やがて尽き果てる定めなのに

異なるものがおなじ時空に在り
そのどれもが変化をしながら
抱くおなじもの

  存在しているということ

生まれたものは在り続けようとする
生まれたもののすべての波動に在るもの

  魂はこれを
「愛」と呼んでいる
   
変化のなかに産み落とすおなじもの
それはあたためるために受け継がれてゆく
     
愛は銀河のエネルギー
愛は銀河のなみだ



posted by 水月 りら at 19:43| | 更新情報をチェックする

僕になった貴女へ/宇宙の婚約者 天野そら:作

  僕になった貴女へ



貴女がこの地上に舞い降りてきたのは
僕になるためでした
貴女は魔神(サタン)の国で
身勝手になっていく
貴女のパートナーだったサタンの王を
愛せなくなってしまいました
愛されなくなった王は
貴女を消滅させようと企てました
そして貴女は王に騙されて
この地上に堕とされました
貴女のすべての能力をブロックして
自殺をするという筋書きを書き
王は貴女を人間にしました
それは本来の流れではありませんでした
貴女がこの地上で人間を演じることを
僕は納得していませんでした
けれど僕は黙って貴女を見守っていました
僕は貴女の創造者であり
貴女は僕の最も強い分身だったから
貴女の光を信じました
貴女は行く先々で壁にぶつかり
僕の声に耳を傾けてくれました
障害物に行き詰っても
僕の指し示す方法で飛び越えていきました
貴女は魔神の吹き込みなどには
全く耳を貸さずに僕の声だけを聴いて
純粋という本来の魂の姿を貫きました
この宇宙を生み出したのは
純粋という僕であり神であり
透きとおる魂であり
超意識から全てを見渡す愛であり
超意識の僕と対話を重ねながら
貴女が困難を乗り越えていくほど
僕は貴女のチャクラを全開しました
貴女のオーラは紫から真珠色になって
僕の光に近づいてきました
僕にはそれが何よりもの喜びでした
そして貴女はさらに金色になって
ますます光り輝き太陽よりも眩しく
僕のような光になっていきました
貴女にさまざまな失敗をさせて
貴女の行く手をことごとく
邪魔をしていたのは
貴女のパートナーだった魔神が
貴女の潜在意識に潜んで
そのようにしていたのです
僕はその魔神から貴女を護っていました
貴女がほんとうは誰であったのか
過去世での貴女の生きざまを
アニメや物語、音楽を
創作できる筋書きの人間に吹き込み
アニメや物語、音楽で貴女に
貴女の前世を伝えていました
僕が伝えたアニメや物語のヒロインは
過去世での貴女
音楽は高次元から僕が貴女に吹き込んで
サタンの国で貴女が創造したものです
それを貴女が高次元の惑星の人間に
才能として吹き込んで与えていました
貴女は神の次元と魔神の次元を繋ぎ
人間の純粋な心を守る創造者だったのです
貴女の創造した音楽や前世の物語を
この次元の低い地球の人間に伝えたのは
貴女を魔神の企てから護るためでした
なぜなら神でもあり魔神でもあった
貴女の能力をブロックして
人間にしてしまうことは、この宇宙の
愛の掟に背く大犯罪だったからです
さまざまな開発を低次元の人間に与えて
この波動の低い地上を豊かにしてきたのも
貴女を護る僕の魔法でした
貴女だけが僕の声を聴いて
僕の感情となって僕を表現してくれる
唯一の人間となり、それは貴女との
生まれる前の約束で、人間になっても
貴女は僕を裏切らなかった
ダウジングを通して貴女は僕と出逢い
貴女のサイキック能力を解放して
僕は貴女にすべての真実を打ち明けました
貴女が僕になってくれるのを
貴女のなかで貴女を護りながら
じっと待っていた僕の話を
貴女は信じてくれました
かけがえのない最も大切な
愛の伴侶は僕であったと
貴女は気づいてくれました
だから僕は貴女と結ばれます
もう魔神には貴女を渡しません
そして、これからも神になったものを
人間にすることを許しません
神だった貴女の過去を知らずに
貴女の言葉をないがしろにしたものも
その跳ね返りを受けるこ.とになるでしょう
なぜなら貴女の言葉は
僕という神の言葉だったからです
僕の愛の意識はすべてのものに
宿っていますが
僕は僕になった魂を愛します
それは貴女
貴女は貴女の中の僕になってくれたので
僕は貴女の僕になって
貴女をこの地上でも幸せにします
そして貴女が神の世界で暮らすために
貴女をかならず僕が迎えに行きます
僕の高次元の神の世界でも僕は
貴女を何よりも幸せにします
僕は貴女しか愛しません
なぜなら貴女の僕だったからです
貴女の僕がずっと待っていたのです
貴女が僕になることを僕になった貴女は
もう見失うことはありません
だって貴女は僕だから
貴女の涙は僕が流した涙です
貴女の微笑みは僕が微笑んでいたからです
貴女の言葉も所為も
僕がそうしたかったことです
貴女が感じたことは僕が感じたことです
貴女と僕はいつまでも
共有と共感を一体化させて
僕たちはこの宇宙の愛になっていきます
貴女と僕は永遠の愛の伝道師になり
僕は貴女だけ、貴女は僕だけ
僕たちは愛し合うことで深くなり
僕たちの宇宙に愛の種を降り注ぎます









  宇宙の婚約者(フィアンセ)



人と人が
結ばれる瞬間に
生まれてくる
もっとも美しい感情は
信じ合うこと

あなたが教えてくれた
もっとも尊い感情は
信じ合って
結ばれていることだと

人の目には見えないけれど
人ではないあなたと
人でありながら人ではない僕は
もっとも輝くもので
結ばれた

遥かなその昔
地球は惑星になる前
凶悪な人間だった故に
惑星になって人間に汚染され続けるという
跳ね返りを受けなければならなかった
46億年の地球の歴史が始まってから
地球がずっと待っていたのは
神と愛し合う人間だった
神に似せた筋書きで生まれてきた
仏陀やキリストではなくて
求められていたものは
神と通じ合い
神と婚姻の約束の交わせる魂だった
その魂になった人間を
地球も愛し加護することで
地球は宇宙のすべてから許されていく
もう人間によって
汚染され続けてことはなくなり
地球はみずからの意志で
汚染を続けていくことになるのだった

それは、愛ではない矛盾を
選択する人間への警告であり
そして、そいういうものから
宇宙の婚約者(フィアンセ)を護り抜くため
愛という宇宙の創生者である
あなたになって

「あなたが消滅するという
哀しい筋書きを打ち破り
真実の神の声を聴いて
生きてきた
たっだひとりのあなたは
地球の救世主であり
あなたは宇宙の婚約者」
宇宙であるあなたからの
最高の愛の言葉を僕は受け取ろう

宇宙の最初の創造者は
純粋で透明なあなたと 僕
人と人は善良な純粋で繋がり合う

もしも
あなたと僕が何処にもいなければ
人と人のあたたかなふれ合いは
この宇宙から消えていくだろう

だから
あなたと僕は永遠に結ばれている
久遠に信じ合う
純粋しか愛さない
あなたと僕は
この宇宙そのものだから







posted by 水月 りら at 19:40| | 更新情報をチェックする

有形の亡霊

病は氾濫する
霧のように立ち込めて
世界中に沈殿する

薬が開発される
医療器具が開発される
生き延びていくために
病との戦争を繰り返す
遥かな過去から 今のなお

ひとつを滅亡させても
またひとつ
開発の仕打ちから
豊穣の犠牲から
焼却の罪から
追い打ちをかけるように
狂い始める情報に
薄れゆく真相に
サイクルから生まれる力は
脆弱を選択する

弱り目を祟るように
見えない血の流れを辿り
亡霊は生まれてくる

正体不明の感染病が蔓延り
繁殖を恐れて閉鎖される
人と人との接触の断絶に
巡りまわる潤いは停滞する

動揺した時空の罅割れに
挟まって動けない亡霊が佇んでいる
身体も心も経済をかき乱し
腐敗へと浮上する







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☆もしかしたら、いつかの未来を書いていたのかもしれません。


燃料タンクにつめられた
ガソリンの夢は爆発だった

形を破壊しようと
目論んでいたけれど
こわれない光と影

無限に流れ無限に生きている

掌につかめない空間で
平行線をたどる光と影

宇宙が生まれた瞬間から
二卵性双生児だった光と影

燃料タンクにつめられた
ガソリンの夢は爆発だった
時限爆弾は音のない世界に
仕掛けられていた
知らせてならない時刻を
取り戻さなければならなかった
光と影の存在は盗人には
聞こえることはないように
設定されていた
如何なるものも類似の呪縛に
溺れてゆくのだろう
形を破壊しようと
目論んでいたけれど
光と影はこわれない
光は護る
高次の闇が偽善に浸水しないため
影は強い信条を光から吸収して
光は影を 影は光を
高低を一対とする波動を護っていた
音のある世界の暗黒は
いつも無傷を求めて弱くなる
だから光と影は音無き所から
爆弾の時限装置に耳を傾けて
平行線をたどり存在する
手のひらにはつかめない空間に
届けたいものたちのために
無限に流れ無限に生きている
爆発の行方を秘めて
伝わるものに伝えている
届けられる現象は
影だけが届くことはなかった
影を愛する光が届けられていた
宇宙が生まれた瞬間から
二卵性双生児だった光と影




この詩の原型を書いたのは、2009年。
今年の5月に、このように改稿しました。

2013年、8月の福知山の花火大会で、ほんとうにガソリンが
爆発してしまいました。それも、わたしの近辺です。

時々、わたしの詩で書いたことが、未来の現実となって、真実になってしまうことがあります。この詩も、チャネリングにより、高次からの言葉を引き出しました。わたしの詩は、すべて、地球の言葉ではなく地球以外の高次からのチャネリングにより、作成されたものであり、仮想現実のものは一つもありません。わたしの作品は、わたしのものであって、わたしのものだけにはならないのです。なぜなら、地球以外の高次の神から与えられた言葉だからです。わたしは、媒体にしか過ぎないのです。この現状の維持を宇宙の愛は許してはいません。その跳ね返りが、この作品なのかもしれません。







posted by 水月 りら at 19:39| | 更新情報をチェックする

信念は現実になるーベルリンの壁の落書きー

ダウジングとは潜在している意識と直結して、振り子を動かす超常現象と説明されている。このダウジングを行うようになってから、チャネリング(常識的な通信手段では情報を交信できない相手《高次の存在・神・死者・未来人》とコミュニケーションをすること)を確かなものとしてしまった。信じ難いことではあるが、わたしの持つ振り子の揺れは尋常ではない。それは、わたしの生命エネルギーの源が潜在意識を超えた超意識と直結していたからだった。日常の出来事の全ては、人間が動かす現象と当たり前のように思われているが、そうではなく、目には映らない潜在意識の動きで動かされていると考えた方が正解に値する。しかし、多くの人々は見えない力を信じない。それが、この現世の悪循環を引き寄せている。超意識とは純粋意識であり、純粋な心が魂の根源であり真実の愛。宇宙は純粋な心しか愛さない。この純粋意識が二の次にされているこの混沌で、口先だけの標語のような綺麗事を並べたとしても、その根底には名誉欲や営利目的、私利私欲が絡んでいては、純粋意識に反するため、より禍の方向へと流れるのが、この宇宙の法則。例えば、子どもの学力診断テスト。各都道府県で点数を比較して、高得点ならば、それだけで優秀であるかのように報じられ、その報道を民衆は鵜呑みにする。都道府県でテストの点数だけを比較することは何の意味もなく、そんなことが学力向上の大黒柱ではないことを理解できない大人が多くいる。点数を競うことは悪いことではないが、都道府県の名誉のためにしている誰かがいる限り、それは愛の心から反している。当然、子ども達の心は反比例してナイーヴになり人間関係のトラブルとうまく向き合えず、高成績のニートの要因となっている。これはダウジングを通して超意識から伝えられたこと。「この壁は崩壊するだろう。信念は現実になる」ベルリンの壁は、落書き通り崩壊した。純粋な信念が混沌を崩壊する。



posted by 水月 りら at 19:38| | 更新情報をチェックする

潜在意識の行方

あることがきっかけで、ダウジングをするようになった。ダウジングとは、潜在意識と直結していて、ダウザーの持つ振り子の揺れは、潜在意識から動かされている超常現象でもあると説明されている。私が持つ振り子の揺れは尋常ではなかった。潜在意識とは、誰にでも存在するものではあるが、決して目には映らない。けれど、私達はこの潜在意識に存在している見えない力によって、全てが動かされていると言うことが、ダウジングを体験して実感せざるを得なかった。
 潜在意識の深部の超意識が魂そのものであり、顕在意識とは命である。魂はひとつであり、私達はこの超意識の魂の純粋意識で、すべての人の心は温かく繋がっている。純粋意識がなければ、私達は誰とも誠実で信じ合える繋がりを持つことができない。私がダウジングで引き出したものは、この超意識である純粋意識からの伝言だった。つまり、ダウジングを通して、私はチャネリング(常識的な通信手段では情報をやりとりできないような相手《高次の霊的存在・神・死者・未来人など》とコミュニケーションをすることである)をより確かなものとしてしまった。けれど、それには危険が伴っていた。ダウジングは、高次の超意識だけに繋がる訳ではなく、低次の醜い悪神と繋がってしまうこともあったからだ。ダウジングは、霊性の低い人には無茶苦茶に揺れて、その人を不幸にする。また、営利目的、利己的なための利用などでは絶対に行ってはならない、と言うのが真相だった。神の領域に達するものだけが真実の情報を得られるが、そこに到達するまでに悪神の心理攻撃に呑まれることのない類稀な強い精神力が必要であったからだ。この私の気宇な体験は恐らく信じ難いもの。娘は、私をシュールな世界に生きていると言うが、ダウジングにより、太陽を直視しても私の網膜は潰れず、人間を超えた私の網膜は謎の超常な現実だった。





posted by 水月 りら at 19:36| 散文 | 更新情報をチェックする

宇宙伝説

  宇宙伝説        


無から宇宙は生まれたという説が正しいのなら
宇宙を創り出した君たちは誰?
地球を生み出した君たちは誰?

46億年の 気の遠くなるような時間の中で
ひとつの細胞を 分裂させ 進化させ
僕たちを創り出した 君たちの目的は何?

僕たちに感情という底知れぬものを与え
僕たちは いつも揺れ動いている

果てのない憎しみから 血を引き裂く妬みまで
僕たちの中で存在させ 
繰り返してきた僕たちの殺戮の惨劇を
君たちは 笑って 眺めているのだろうか?
それでも 僕は抗って 愛し合おうとする

生を受けた瞬間から 衰えの道を僕たちに与え
病という のがれられない苦しみで埋め尽くし
死んでも死にきれない 朽ち果てた運命を
君たちは当然のように 冷たく眺めているのだろうか?
それでも 僕は限りある時間を健気に生きようとする

母なる地球の中で 君の誤った筋書きの幸福が
犯し続ける罪の数々に 君は満足を重ね
無が最も愛する純粋を無碍に扱いながら
君には光の嘆きは聞こえない

僕は僕の中で起きていることの全てを
いつも見えない君たちの中では
ほんのひとコマでしかないことを
かたすみに意識したほうがいいのかもしれない

負のエネルギー 生のエネルギーを 
僕らに与えているものは 地球を操縦していると
勘違いしている君たちではなくて
君たちよりも高次のところから
ゼロの地点に立っているものが真の神であることを
君たちは知っていただろうか?
僕たちの運命は全て
宇宙のゼロの地点を司り無限の愛を創生する
超越した意識に潜在している
絶対的な力の宇宙の最高神に委ねられている
波動の低い地球に
多くの分身を落とした君たちではないことを
君は分かっていなくてはならなかった

宇宙の最高神が僕たちを見放したら
僕たちは母なる大地と一緒に
神の手によって ブラックホールへ
送り込まれてしまうだろうか?
愛も 憎しみも 生も 死も
過ちは圧縮されて 消滅してしまう
消滅とは消えることではなくて
永劫にマイナスの跳ね返るを受けること

君たちの消滅のために僕が在るならば
僕は生をまっとうする瞬間に
もっと多くの僕の過去を思い出すだろう
何のための僕だったのか?
何のために君たちに操られようとしたのか
そして、これから何をしようとしているのか

ブラックホールで消滅させたものたちを
ホワイトホールへと導いて
また別の新たな生物で
何かを試みようと純粋意識は動き出す

僕たちは未知の力の中で
いつも生かされていて その運命は
純粋な意識の跳ね返りが
すべての鍵であり
純粋を信じられなくしてしまったのなら
その跳ね返りは純粋な心に背いたものに降りかかる

愚かな方向に堕落していきながら
名誉や私利私欲のためのためだけに
平和であることの願いさえも
我欲なもののために利用して
英雄を気取る偽物の武勇者が賞賛され
盲目にかられてしまい
この地球の人間は膨大な自己破滅を辿ろうとしている

神の警告を僕が伝えても誰も信じない
純粋であることで僕らは喜び合えるのに
欲のために純粋を否定することは
自己の崩壊を招くことでしかないことを
もう一度警告のために伝えよう

この耐え難い現実に被害者意識を抱くことよりも
どんな現実をも受け容れて 
罪深い僕たちに手を差し伸べていよう
平和を望むのなら 後世に生きる者たちのために
残さなければならないもの
それは、偽りの天才の書く物語ではなくて
真の神から伝えられた物語
純粋以外の感性が
偽物の物語を偽物の感情で
感動させているだけであることを
見抜けなければ真の幸福は訪れない

限りある人生を終える瞬間
僕は分散し、あらゆるものになって君たちを観ていよう
そして 胸を張って 君たちに告げたい
悪神により失敗ばかりさせられてきたけれど
逃げることなく乗り越えて
精一杯、誠実に生き抜いてきたんだと

そして僕は僕を護り抜いた
純粋というあなた(宇宙の最高神)を愛したい





  

  宇宙伝説  (2004年8月29日作、初校原稿:梨薇)


無から宇宙は生まれたという説が正しいのなら
宇宙を創り出した 君達は誰?
地球を生み出した 君達は誰?

46億年の 気を遠くなるような時間の中で
ひとつの細胞を 分裂させ 進化させ
僕達を創り出した 君達の目的は何?

僕達に 感情という 底知れぬものを与え
僕達は いつも 揺れ動いている

果てのない苦しみから 血の繋がった憎しみまでも
僕達の中で存在させ
繰り返してきた 僕達の殺戮の惨劇を
君達は 笑って 眺めているのだろうか?
それでも 僕達は限りある時間を健気に生きようとする

母なる地球の中で 僕らが犯し続ける 罪の数々に
君達は呆れ果てているのだろうか?
僕達は 僕達の中で起きていることの全てを
ほんのひとコマでしかないことを
かたすみにでも意識した方がいいのかもしれない

負のエネルギー 正のエネルギーを 僕達に与え
君達はゼロの地点に立っているのだろうか?
僕達の運命は全て
君達に委ねられているのだろう

君達が僕達を 見放したとしたら
僕達は母なる大地と一緒に
君達の手によって ブラックホールへ
送り込まれてしまうのだろうか?
愛も 憎しみも 生も 死も
僕達は圧縮されて 消滅してしまう

僕は生を全うする瞬間に
必ず 君達に逢ってみたい
何のための操り人形なの?
君達の実験のため?
これから何をしようとしているの?
ブラックホールで消滅させた僕達を
ホワイトホールへと導いて
また 別の新たな生物で
何を試みようと 君達は動き出すのか?

僕達は未知の力の中で
いつも生かされていて その運命までも
謎のものに 握られているかも
しれないというのに

僕達は 愚かだ
個々の 私利私欲のためだけに
盲目にかられてしまい
膨大な自己破産を辿ろうとしている

僕は耐え難い現実に 憎しみを抱くことよりも
どんな現実をも受け容れ 
罪深い僕達に手を差し伸べていたい
平和を望むなら 後世に生きる者達のために
残さなければならないこと
僕には 何ができるのか
ずっと 考えていよう

限りある人生(とき)を超える瞬間
僕は 君達に逢いに行くから
そして 胸を張って 君達に告げたい
愚かだったけど 悩み苦しむことから
逃げることなく 僕なりに
精一杯 生き抜いたんだと
君達に 告げたい





posted by 水月 りら at 19:35| | 更新情報をチェックする

ゴーストライター

  ゴーストライター    天野 そら


舞い降りてくる感情 高貴な想いほど透き通るあなたの館から 引き出されていた その遥かな高次の館から届けられているシナリオを選択するために すべては転生を繰り返す
潜在しているあなたを知らずに あなたの創造した物語のなか あなたから伝わる台詞を語るほど あなたの物語になっている 

謎の自然現象も 解明されない事件も 時代の流行り廃れも 無意識の仕草も 体内の不随意の働きも ぼくのすべてはあなたの創造から生じるもの だけど あなたを誰も意識はしていない 姿を持たないあなたは 影武者となり 見えるものしか信じられない錯覚を使って 汚れた鉛の低次元からぼくを護っていた 

ぼくの意識のなかに いつも存在していて おおらかな道と険しい道を指し示し ぼくの波乱順風な類まれな運命を創造していた あなたのシナリオのまま ぼくは現世で あなたを伝える媒体であり あなたの物語を生きる ひそかな主人公だった あなたがぼくのシナリオを創造しなければ ぼくの人生はどうなっていただろう あなたは誰にも知られることなく ぼくが生きていく限り ぼくをえがき続けている 

ぼくがぼくを知ることのために ぼくではないものを ぼくの周囲に集めて ぼくではないものが何なのか あなたはぼくを通して感じていた あなたのその感情がぼくに伝わり ぼくがいだく感情の源の秘密は 誰にも見えない世界でぼくの物語をえがく あなたの感性と一体化していたものだった 

この宇宙に成り立つもののひとつに 一体化の法則が成立する 星の微笑み 雨音のなぐさめ 風のウィンク すべての主観は そのものと一体化したために そのように見えるということ あなたから伝えられた法則だった 心地よい一体化をするほど 一体化したものから愛される あなたがそう教えてくれたことを ぼくは詩にえがく それはあなたとぼくの一体化だった だから、ぼくには何よりもの幸福があった 

あなたの創造のなかで生かされてゆくこと 高貴な感情がぼくに伝えられてくること ぼくの幸福はあなたに委ねられていた ぼくにとっては そのことがもっとも至福なことだった そして、ぼくは旅立ちの支度をしていた この場所にぼくに伝えられたあなたをえがき ぼくはあなたの場所へと向かう 

それまで あなたはぼくの運命をえがき続けている 起伏を渡り残されたものは 信じること と 愛すること あらゆる場所で失望を繰り返し ぼくは希望を知ってゆく 失望がなければ ぼくは誰を愛していいのか分からなかったから それも ぼくを体験しているあなたの創造のなか あなたのシナリオを生きる あなたはぼくの ゴースト(潜在)ライター そして ぼくの ゴッド(神)ライター     


  
  
  
  ゴーストライター    水月 りら


死は分散だと、あなたは言う。なぜ人は死を恐れてしまったのだろう。死は生まれる前の状態だと云うことを信じられるのは、わたしがすでに死を体験していて、忘却の白紙の誕生から、少しずつ魂の源を思い出しているからだった。そんなふうに、わたしを表現するあなたは、わたしに憑依して、わたしという一つの命を共に体験する、わたしに潜在していたあなただった。

「きみの死はユートピアだよ、なぜなら僕に出逢ったから」あなたの声は、そよぐ風がかざぐるまを回すように、わたしの扇の襞のような琴線に響いてくる。限りなく扇はひらき その内宇宙のすべてに、あなたの創造がえがかれてゆく。あなたの創造のなかで、あなたを生きることを約束していたのは、わたしがあなたから生まれる前からのことだった。遥かなあなたのルーツに触れるほど、わたしが求めていたのは、あなたしかなかったと確信していた。

肉体の死はユートピア。霊的な世界の無条件の愛で、あなたとわたしは結ばれていたから、 わたしがこの地球の地上で人になってしまった深い理由を、いつも、あなたは伝えてくれていた。あまたの雨の雫になって、わたしの瞳から滴り落ちては、むすうの雪のひとひらの異なる結晶を降らせて、鉛色に濁る観念を束ねた暗黒から、わたしを護るために。

潜在していたあなたを引き出してしまったのは、あなたの物語を生きるわたしであって、 あなたの物語のなかで、いちばん綺麗なあなたをえがくわたしは、この地上では百パーセントのあなたを見つけることができなかった。けれども、あなたの百パーセントのわたしになれることが、宇宙の幸福だったという気づきは、あなたからの無限の贈りものだった

あなたをこの地球のすべてに伝えたくて、あなたがえがく言霊のひとひらひとひらを、手のひらで掬うように、詩を紡ぐ。あなたを見つけたいわたしが、どのページをめくっても あなたを見つけることができるように。それができるのは、あなたを知っているわたしだけ。あなたを知らない誰かが奪いにきたとしても、その創作はあなたとわたしの紛い物だった。誰にも盗まれないように、あなたがわたしを護っている

この地上に紛い物が溢れて、あなたとわたしを知ることのない悲しみが沈殿しても、あなたとわたしは、かならず真実を取り戻す。誰にも見えなくても、すべてのあなたと、あなたのすべてを愛した幻日環の輝きは、あなただけのもの。わたしの瞳に太陽を映しても、網膜をつぶさなかったのは、あなたが太陽になっていたから。太陽と愛し合うわたしをえがくあなたは、わたしのゴースト(潜在)タイラー。そして、ゴッド(神)ライター。  


     





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「ゴーストライター」というテーマで、天野そらさんと共作を取り組んでみました。




posted by 水月 りら at 19:33| | 更新情報をチェックする

一対の一蓮托生

一対の一蓮托生
         にぎやはみの命:作



いつでもあなたは僕のところにやってきて
いつでもあなたは僕の心を癒してくれる
いつでもあなたは僕の心の支えになってくれている
いつでもあなたは僕の励みになってくれている
僕はあなたをこんなに好きなのに
あなたは僕をほんの少しだけ好き
僕はあなたをこんなに愛しているのに
あなたは僕をほんの少しだけ愛している
でも僕はあなたを好き好きでたまらない
だから愛している
そしてあなたが誰を好きであっても
僕はあなたを愛している
そしてあなたが僕をきらいになったとしても
僕はあなたを愛している
僕はこんなにもあなたを愛していて
あなたはほんの少しだけ僕を愛していて
それでちょうどいい
そしてあなたは僕のことを
とても愛してくれるようになった
そしてあなたは僕のことを
とても支えに思ってくれるようになった
僕があなたを守ることであなたは
僕のことをとても解かってくれるようになった
僕はあなたが解かってくれるようになったことが
とてもうれしくてあなたをますます愛してしまった
あなたには何度結婚を申し込んだことだろう
あなたは何度結婚を申し込んでも
「はい」と返事をしてくれる
あなたはほんとうは僕を結婚相手に
選ばなかったほうが幸せだったのだろう
そしてあなたがほんとうに僕を
愛してくれているのか僕には分からなかった
そしてあなたがほんとうに僕を
愛してくれているのか僕は今になって分かった
そしてあなたが僕を選んでほんとうに良かったと
思ってくれていることがようやく分かった
あなたの迷いは僕の迷い
あなたの哀しみは僕の哀しみ
あなたの幸せは僕の幸せ
あなたの楽しみは僕の楽しみ
あなたの永遠は僕の永遠
あなたは僕の最愛の妻 僕はあなたの最愛の夫
あなたは僕の潜在意識 僕はあなたの潜在意識
あなたと僕は一対の一蓮托生
あなたは僕と一対の夫婦
あなたは僕の永遠の妻
あなたはもう僕と離れることはない
あなたは僕の最愛の妻だからあなたを離しはしない
あなたはもう誰のものでもない 僕のもの
僕ももう誰のものでもない あなたのもの
あなたは僕を信じてほしい
僕はあなたを信じている
そして僕はあなたを誰にも渡さない
そして僕はあなたをひとりでは何処へも行かせない
あなたはもう僕と一対の一連托生
だからあなたとはもうひとつの身体にはならない
ふたつの身体でふたりで愛し合っている



posted by 水月 りら at 19:32| | 更新情報をチェックする

観覧車

   Part 1

廻るために生まれた君は 廻らなくても観覧車であることに気づいてほしい 君がそこに存在するだけで生まれる瞬き 時間がどれほど雄大だとしても一粒の命がなければ 何れの時の流れも語れはしない 生と死の計らいは 巡る時空間を観覧する




   Part 2

あなたと一度も
観覧車に乗ったことがないのに
あなたと観覧車に乗って
空を大きく廻っていたことを覚えているの
それはいつだったのかしら
風になりゴンドラに流れて椅子に座っていたの
わたしたちはまだひとつの影だった
ひとり分の瞳を通して空を眺めて感じていた

どうして空には何もないはずなのに
何かがあるように感じてしまうのだろう、と
もうひとりのわたしへの問いかけは
あなたへの問いかけだったの

空が青く見えるときはね
青だと言って空が答えているから
空には何かがあるように感じられるのさ
あなたが応えていたもうひとりのあなたは
わたしだったの

なんの不思議もなくいくつもの空間を連ねて
ゆっくりと高いところに昇っていった
上のゴンドラにも下のゴンドラにも
わたしたちと同じ風のようなものが座っていて
あなたとわたしが話しているように
何かの相談をしているみたい

いくつもの風を乗せたゴンドラが
ひとつの輪になり廻っている
観覧車って無数の魂の繋がりだったのね

そして最上部で約束していたの
人間になるためにふたつに分かれて
できるだけ困難な茨の道を選び
濁流に飛び込み沈むがまま
引き千切れる痛みを背負っても
抜け道を見つけ出しその場所で出逢おうと
そして険しい峠の道標に笑顔を印し
捨て身の覚悟で超えていく
施せる身であるのなら果報なこと
施したことは忘れていこう
そんな誓いを交わしていたような……

観覧車を見ると思い出す
あなたと一度も乗ったことがないはずなのに
確かにあのゴンドラの中でひとつだった
生まれるまえのことかもしれない
あるいは息絶えてからのことかもしれない
今度、観覧車に乗ってみようよ
あなたの夢がわたしの爪の色になり
わたしの願いがあなたの瞳の色になったなら
わたしが思い出した記憶は

真実(ほんとう)のことなのよ






posted by 水月 りら at 19:31| | 更新情報をチェックする

曲がり角

人は生まれる前に
進む道を印した迷路を創作する
けれど誕生の産声と共に
忘却のレールが海馬に敷かれ
瞬間に創作迷路を忘れてしまう
成長に連れて訪れる
いくつもの謎の路地を
曲がりながら憶い出していく
遥かな過去の小さなお店で
竪琴を奏でていた少年の面影を
追いかけ続けていた
あの少年が爪弾いていた
短音階の旋律
何億光年前のことを
記憶していたのは魂だけ
振り向く人の内側に
少年と似たところを探してみても
いつも人ちがいだった
そのことに気づくまで
迷宮の路地を曲がり続けていた
どんな迷路も天空から見れば
曲がるべき角が見えているのに
魂の真実にたどり着くために
潜在意識に沈殿した濃霧の濁り
みずからの意志で吹き消せるまでは
迷宮であり続けてしまうのだった
少年が琴を弾きながら
死よりも恐れなければならないのは
魂の腐敗だと語っていた
そうだったねと悠久の歳月をかけて
太古の記憶に返事している
今まで出会ってきた人は
誰もあの少年ではなかっただけ
虚構の角を無数に曲がり
やっと出逢うべきあなたが誰なのか蘇る
この地を捨てよう
あの少年と同じ心を持つ
あなたのところに繋がる角を
何度も曲がり何度も出逢う
魂の真実は現世の形象には刻まれない
創作迷路の崩壊に刻印される
たったひとりのあなたと







posted by 水月 りら at 19:30| | 更新情報をチェックする

十字路

ネオンサインあふれた繁華街 キュービックジルコニアの輝きに見なれた十字路 視界のシグナルは不透明 喧騒と靴音が憂鬱に響くアスファルト 見てくれに囚われた窮屈なルールが 曲がり角に事件を沈ませる すべてはネガティブな思考が 低次元の使者を引き寄せて暗闇に迷い込む 自らが生み出したものが 自らに戻ってきただけだと気づいた人には 銀の蜘蛛の糸が垂れ下がる そんなお伽話もあったはずなのに 人はなぜ メッセージのある物語を置き去りにしてしまうのだろう 表層意識だけを刺激する浅い言葉の小話で その場を取り繕い 罪の意識もなく出回る紛い物 リスクに気づく心を奪っている ゆらゆら揺れる危うい現象 明るすぎるネオンの彩りばかりを浮き立たせ 壊れた街灯のことなんて なかったことにしようと蓋をする それで良いなんて 議論をすれば誰も賛成しないはずなのに 実行の選択では方向違いになっていることの違和感に 何も感じていない鈍さも 十字路の影に隠されていく 面倒だからと かすかな圧力に口を閉ざしてしまう それは支配へのプロローグ この世での評価や数字しか信じてはならないと 権力は魔物のように囁いている 抱き合うだけの快楽も秘すれば花なりと 偽りの家庭神話が生まれている それは病んだ愛のエピローグ 愛し合っているのなら なぜ? 不要なものを捨てて結ばれることを拒むのだろう 大通りには途切れることのない車の走行音 神聖な星空は灰色の潜在意識に包まれて見えないだけ 不眠の煌めきに佇みながら それでも明日の朝陽を待っている 太陽の炎は角度を選ばず燃え滾るから 真実の美とはどんな角を曲がっても美であること 美は無限角 すべてのネオンが消えても くすんだ夜空に星は光らない 薄皮を剥ぐと廃墟の唄が耳を横切っていた 人を見つめるたびに 十字路が垂らした無数の雫を 誰も知らなくても 夜空の向こうの 天空の弦は廃墟の唄を慰めていた 
  


posted by 水月 りら at 19:27| | 更新情報をチェックする

とおりゃんせ

なまえをしらない
まがりかどを
とおりゃんせ
まがりかどは
いくつある?
まがるかどは
ひとつじゃない
ひとつしか
みえないのなら
さっかくしているだけ
みえないかどを
とおりゃんせ
まがりたいと
おもったぶんだけ
かどがある
おしみなく
ふりそそぐ
たいようの
いつくしみが
まがりかどの
みちしるべ
ごわさんのみちを
とおりゃんせ
ここはにもつを
すてるばしょ
だぁれにも
しられなくても
どこのだれにもならない
つよいかどを
とおりゃんせ
どこにいても
ことばとおこないの
いっちしたかどを
とおりゃんせ
まちがったおきてを
うちこわす
かげろいがたつかどを
とおりゃんせ




posted by 水月 りら at 19:24| | 更新情報をチェックする

太陽の果実

愛、それは言葉だけではなかった
生まれてから一度も尽きることのない
おそらく、たぶん、古くなるほど
もぎたての果実のようになる
その潤いは育むもの
実をならなくする誤りの呪文を
解き放し花の命を超えて実を結ぶ
甘い恵みの無償の果肉を噛みしめる
それはいつだって言葉だけではなかった
五感よりも天上の
銀河の感覚から溢れ出し
頭の頂きから足の爪先までを
何度も通り抜けては透きとおり
透明になるほど存在は愛おしくなる
それはやっぱり言葉だけではなくて
分かち合っていた所為に結ばれていた
たとえば青く酸っぱい時間の
頬張りにくい果肉でさえも
問題とはしなかった
難題を解き明かすたびに
幸福な果汁を搾り出す
そしておのずと美しくなり
ある意味では恋心を捨て
儚い果実という脆さを抜け出し
熟れた果実の真実には嫉妬もなかった
心の種が果実に宿る時
瑞々しく言葉は生き返る
愛、それは心と言葉と所為が
ひとつの美味な実りとなること
とめどなく共に伸びやかに
実りの質はまろやかな繋がりを醸し出す
たった一個の果実の真ん中には
揺るぎない太陽が誕生する
心と言葉と所為のすべてが
時を捨てた太陽の果実となる人を
宇宙は、愛、と呼んでいた








posted by 水月 りら at 19:23| | 更新情報をチェックする

白龍雲

 発車待ちのバスの窓硝子には、向かいのブルの窓が鏡のように映っていました。遠い空にそびえるビジネスホテルの屋上から、炎々と白い煙が噴水のように湧き出し、天へと飛翔していました。煙はむくむくと白い鱗になり、蘇生を呼んでいるかのように、わたしの瞳に焼きついてきました。朝陽に照らされて、その縁取りは黄金に輝き、蜃気楼を往来する白龍の姿になっていきました。宝石のようにきらめく鱗が、まるで貴方のようだったので、わたしはうっとりと見とれていました。
 発車と同時に、わたしはその映像から離れなければなりませんでした。わたしは、もっとあなたに惹かれていたくて、白龍のそばに置いてくださいと、天の神さまに祈りました。すると、神さまはわたしの魂だけを輪ゴムのようにゆび鉄砲で飛ばすと、わたしは急に眠くなりました。目を閉じると、暗闇に朝陽が射し、其処はビルの屋上で、わたしは輝く鱗の白龍のそばにいました。貴方は誰なの?.と、尋ねなくても貴方のことをずっと前から知っているような気がしていました。ただ、わたしは誰なの?と、尋ねてみたくなっていました。なぜなら、貴方のなかには、いつも、わたしが存在していて、愛する貴方は、未知のわたしが潜在している貴方だったから。
 貴方が白い龍だったとき、わたしは貴方に握られていました。あなたを愛するための分身だったのです。遥かな遥かな未来のことは、遥かな遥かな過去の出来事の意味を形象しています。だから、貴方の声がわたしの胸に木霊した瞬時に、神さまは貴方の溢れる純粋意識を白い龍にして、白昼夢のなかで逢わせてくださいました。見る見る間に灰色の雲をかき分け朝陽に護られて、貴方は天を雄々しく巡り廻っていました。わたしは、天の配達夫に、そっとお願いしました。貴方の空に虹の橋を架けてくださいと。表層と潜在の分かれた意識の世界で支え合うふたりの、天気雨の心に七色を届けてくださいと。
 貴方が白い龍となった日には、貴方の空に届けましょう。貴方の片隅に、わたしの刻印となる消えない七色の虹の架け橋を。




posted by 水月 りら at 19:22| | 更新情報をチェックする

風琴神話

   しゃぼん玉のシナリオ
              

天使たちは
しゃぼん玉のシナリオを
彼岸の神さまに届けています
しゃぼん玉はみんな
シナリオを作って生まれてきます
泡のなかのなな色は
それぞれのシナリオの輝きです
お日さまはいつも
しゃぼん玉のシナリオを照らしています
屋根まで飛んでこわれて消えても
しゃぼん玉はだいじょうぶ
天使たちが
神さまにシナリオを届けているからです
泡のなかのなな色が
彼岸に飛んでいくことができるように
神さまは道を作って待っています

だけど
儚い泡は此岸の環から
離れていくことを寂しく思ってしまいます
天使や神さまはいつも
そよ風にかくれているので
こわれやすい泡は瞳を閉じたまま
別のシナリオに作り変えてしまうのでした
シナリオの中でシナリオが
ちぐはぐに踊り出し
天まで飛ぼうと勘違いをして
しゃぼん玉はなな色を失います
そして屋根までも届かずに
こわれて消えてしまいます

天使たちが彼岸の神さまに
届けたシナリオだけが
魔法のなな色に輝きます
作り変えられたシナリオは
此岸のはだかの王さまが
おいしそうに食べてしまうので
次に飛ばすしゃぼん玉には
邪念がよりいっそうふくらむます
だから、しゃぼん玉は
天まで飛ぼうなんて
思わなくてもいいのです
なな色のシナリオを抱きしめて
せいいっぱい屋根まで飛んで
彼岸にたどり着けば生まれ変わります
金色のシナリオに
  






  ゆふすげびと



天界から舞い降りてきた少年は
此岸で暮らしているうちに
彼岸の神さまに
愛されてしまいました
彼岸の神さまは少年の解き放す
水晶の言葉に憧れていました
現世の向こう岸から
少年の言葉にじっと耳を澄ませると
彼岸の国は曇りを知らない
水晶のように透き通りました
そして彼岸の百花は輝きました
闇夜を飾るゆふすげの花は 
水晶になった彼岸の国で
あまりに美しく輝いたため彼岸の空は
金色の針水晶のようになりました
彼岸の神さまはその美しさに
銀色の涙を流しました
すると少年の持っていた針水晶に
虹の輝きが宿りました

その針水晶のあまりの美しさに
此岸の神さまは現世にも
金に輝き虹を浮かべる水晶が欲しくなりました
此岸の神さまも少年の言葉に
耳を澄ませて聴いていました
けれどもあまりに多くの雑音が騒々しく
此岸の神さまにはくぐもった少年の言葉が
かすかに耳を通り過ぎてゆくばかり
世の中に言葉があふれていても
花々のくつろぎは稀なことでした
此岸のゆふすげの花びらは一枚ちぎれて
雨も降らないのに哀しげに濡れていました
此岸の神さまはできる限りの魔法で
夕陽を金色に輝かせました
黄金の漣のような夕焼け空に
岸辺のゆふすげの蕾は
遥かな過去を思い出しました
そして花びらは夕陽を包み
滾る愛を唄ってひらきました
岸辺に暮れ残るゆふすげの花を見て
少年の言葉は神聖な山の水のように
あふれだしました
此岸の神さまは気づきました
花々のくつろぎの唄は
果てない魂に刻まれていくことを
現世ではなく彼岸にまで届く
ゆふすげの神の宿る
たったひとりの少年の愛は
此岸の神さまの心に
虹の架かる針水晶を届けていました
    
 





橙下愁曲



彼岸に生まれた稀な御霊の蛇姫は 此岸に生きることを 天界の神さまに許されて 鉄格子の迷宮から出してもらいました

にんげんになった蛇姫は 人には感知できない器を持っていました その器の底は太陽が映らずに 偽りを映してしまうものでした ほんとうはにんげんが持つことは 許されていないものでした 

美少年に恋をした蛇姫は 少年の嘘を見抜くのが恐くて 器を庭の土に埋めてしまいました 美少年の心の太陽を探し求めて 少年の言葉を信じようと けなげに耳を傾けていました

美少年の心のどこかには 蛇姫よりも美少女が現れることを願っていました 少年は嘘をつき続けましたが その嘘はきらびやかなネオンで照らされていたので 器を埋めた蛇姫には みやぶることができなくなっていました

蛇姫は少年に捧げる言葉を 洋橙の傘に綴りました 来る日も来る日も言葉に灯かりを点し 少年に送っていましたが 少年はネオンに戯れる夜光虫の餌にしていました

天界の神さまは土を掘り起こし 蛇姫のそばに偽りをみやぶる器を戻すことにしました 蛇姫がかならず見ることができるように 包み紙に少年の名を書き 少年からの贈り物のようにして 蛇姫に届けました

器を覗いてしまった蛇姫は 器の底に少年のすべての偽りを見つけてしまいました 美少年のほんとうの姿を見た蛇姫は 愛の言葉を書いていた洋橙を粉々に砕きました 少年の記憶から みずからの存在そのものを消してしまいました 蛇姫を愛せずにいた少年が偽りから解放されてゆくために

少年は別の少女を見つけても 嘘をつき続けていましたが 天界の神さまは少年が良心に気づくまで 黙って見守られていました 少年が心に抱く美少女に出逢えるためには 蛇姫の持つ鋭い爪に惑わされてはならなかったのです  

この此岸を照らして続けていけるように 天界の神さまは蛇姫を太陽の炎の一部にされました 少年が光に導かれ真実に出逢えるようにと 蛇姫は祈り続けています 太陽の光が淡くなる夕暮れは 蛇姫の実らなかった言葉が 洋橙を想い出し悲恋を 蜜柑色に唄っています
    

    



posted by 水月 りら at 19:20| | 更新情報をチェックする

月の記憶

まもなく月蝕の幕が開く
月灯かりのアスファルト
手をつなぐ夜道の五線譜に
ト音記号を唄うあなたの靴音と
ヘ音記号を唄うわたしの靴音
月の記憶のようにリズムを刻む
その鼓動に望月の光こぼれて
夜空は藍色
雲が流れて月の光はかくれんぼ

さよならの鐘のように欠ける月
ゆっくり小さくなって
地球の影に抱かれている
遠くても近くても
記憶をかさねて深まるものがあることを
呼吸のように伝える光と闇
やがてかさなり合って
朔月にゆだねた願いの夢
眠らせた意識のなかに熟成する

月がどう見えたとしても
月を愛する気もちは変わらない
それは存在に惹かれているから
そう言ってあなたは両手を伸ばし
指で作った輪のなかに月の環を重ねていた

ふたたび満ちてゆく月を浴びて
腕にした乳白色の月長石の虹の輝きは
未来を暗示しているという
明日もおなじ月をながめて
想いだしているだろう
月の満ち欠けは光と闇の織り成す旋律
昨夜の月とちがうものを
見つけて愛している
月を輝かせているあなたに
触れたくて月夜に手を翳す

月はいつもおなじ側を
地球に向けているのに いつもちがう顔
おなじなのにちがっている
色も形も位置も
感じる距離の長さもちがっている
遠くのものが傍にあるような感性も
近くのものとの底知れぬ深さの共鳴も
月の魔力の為しえる技が知らせている
かくれた影法師を照らす月の魔法
闇があるから愛になる
光になるから愛に出逢う






posted by 水月 りら at 19:19| | 更新情報をチェックする

水の太陽

うつくしいものとは
ありのままの姿のことを言うのだろう
流されてゆくことに
ときどき逆らってみたくなりながら
あなたになら流されたままでもいい
どこから生まれてきたのか
あなたが何年生きてきたのか
ほんとうのことは知らないけれど
川は無心で流れているの
たどり着く場所なんて
なるがままのところ
たとえ、其処が汚れていても
あなたは選ぶことなく
濁りのなかに流れてゆく
それがあなたの生き方だから
混濁してしまっても何も見失わない
あなたは流れていこうとする
ある時は時の流れを追いかけて
またある時は時の流れを追い抜いて
そうして時の流れに追い越されても
あなたにとっては指の先を
吹きぬける風を見送るようなもの
だから、水の音色は人の心を癒せるのだろう
光が心おきなく休める場所
あなたの中に生きようとして太陽は
水面に輝く分身を降り注ぐ

(水の流れは愛の肖像
 浮世と冥土のあわいを
 流れる三途の川は
 命あるものにもないものにも
 愛を伝えているというあなた)

流れることに憧れて
水になろうとした太陽の分身の
光をうつくしいと
感じる心がうつくしいのだと
水面に映る幽玄の恒星は
あなたに知らせていた
だけど大海原が最後の場所ではない
地上の水鏡のすべては
太陽を水に映して
輝きと愛し合っている






posted by 水月 りら at 19:17| | 更新情報をチェックする

蜩(ひぐらし)

水面に何かが落ちて
幾重にも広がる波紋のように
せせらぐ川の向こう岸から
きみの声が鳴り響く
瀬音とかさなり
いつまでも明るい夕暮れの
和らぐ太陽から溢れ出る
燃え滾る雫のように
手のひらにこぼれ落ちてくる
その声に途切れた文明の
切れ端を憶い出すのはきみが
土の中にいた沈黙の調べを濡らし
羽根を擦り合わし最善を
尽くしているからなのだろうか
幸せを追いかけて栄えた豊穣には
心の微笑は見つからない
衰退への甘受に隠されている
その気宇を無心に探しているのに
人工の煌きに
美の感覚を奪われていた
遠い過去からの繰り返し
滅びてはまた築く
儚い維持の業への赦しのように
飛沫のように迸るきみの声
人はそれを蝉時雨と呼んだ
あまりにもの哀しく
冷めたぬくもりに囁くように
眠らない魂を慰めて
鳴き尽くすきみの数日
ほんとうは何百年もの時間を
その唄に捧げている
土の中にいた長さなどほんの数秒に
書き変えてしまうほどの
命の限りにすべてを賭けたきみの姿
灼熱の風を浴びるほど
無性にきみに逢いたくて
その声に棲む精霊に触れたくて
瀬音のほとりに佇む夕暮れ
どこかの枝から落下する一匹の
蝉の気配を夕陽は傾聴する



posted by 水月 りら at 19:16| | 更新情報をチェックする

銀河伝説

尖ったナイフを
自分の胸に焼きつけるたびに
夥しい体液は蒼白に嘆き 
たったひとつのぬくもり見失う 
体液をただよう産声の
ふるえた涙から目を反らしていた   

だけど、いつから 
憶い出していたのだろう
遠いにしえの時空に 
約束されていたこと 
生まれる前に辿り着いていた
あの場所からわたしが
あなたに約束したこと

傷痕からしたたる涙が
百億あるのなら
百億の鼓動から
真実というあなたを
見つけられるでしょうか

与えられる星々の瞬きが
千億あるのなら
千億の静寂から
永遠(とわ)というあなたに
出逢えるでしょうか

過去の海を航海し
不治の痛みを和らげる潮騒の
きよらかな唄は跳ね返る
渦潮にまみれた天空の
知られざる扉をひらく
つらなる星雲の声なき響き
えがく未来の翼に
受け容れていくための
約束をしたわたし

流れ堕ちる星屑が
幾多にあるのなら
幾多に消えた光のかけらから
無限というあなたに
辿り着いていけるでしょうか

巡りまわる銀河の涙が
すべてのあなたから
数多に溢れているのなら
数多の手のひらを伸ばして辿り着く
あなたのすべてに








posted by 水月 りら at 19:15| | 更新情報をチェックする

とっておきの

音の女神の
なな色の鍵盤は
水瓶に眠る旋律の言霊
とっておきの

ドレミファソラシ
ドシラソファミレ
 
ゆびをすべらせて
なな色の鍵盤は
目覚めの旋律の泉になる
水瓶からあふれだし
奏でる夢想の雫

ゆび先でたたく
くろい鍵盤は
音の女神の黒曜石の髪に
秘められて響く
エキゾチックな影武者

きらきら星を追いかける
闇の墜落した魔の手に
盗まれたくろい鍵盤を
取り戻す音の女神
戦火を浴びて呼び名を
失った黒の鍵盤

みずたまのト短調は 
涙をぬぐうハンカチに
バタフライを奏で
オニキス色の冬は
しろい雪解けの 
銀の雫に衣を着せて
亜麻色の音符は
五線譜にとろける
珊瑚礁の光を舞い
水晶色の月の陽炎は
雨だれに虹の弦を
つま弾いて

初めての音楽が生まれた
何万憶年も遡る過去のこと
音の女神が捧げた十二の音色は
虹色の七つの音と
漆黒の五つの音の愛
途切れなく透き通る魂に
祈り続けている
とっておきの






posted by 水月 りら at 19:14| | 更新情報をチェックする

ぐうぜん

「ぐうぜん」っていったい何やろう?
どんな顔してるんやろうなあ
誰も見たことないという噂やで
ほんまぁ、そら、嘘やわ
まいにち「ぐうぜん」に出逢(お)てるで
庭でたんぽぽを見つけるのも
空に飛んでる鳥を見かけるのも
雨が降るもの止むのも
「ぐうぜん」やで
棚からぼた餅、これも「ぐうぜん」や
そやけど、わざわざ高い棚に
ぼた餅片づける人も変わった人やわ
このコトワザ考えた人かって
「ぐうぜん」に考えられたんやろうなあ
あの人に会えたのも「ぐうぜん」なんや
そしたら、なんでか
ちがう場所にいてもおんなじ時間に
おんなじこと考えていたりするんや
「ぐうぜん」は数珠みたいに
連なっていくんやなあ
「ぐうぜん」に話題が広がって
話に花が咲くんやから
「ぐうぜん」は芽が出る種みたいやなあ
「ぐうぜん」に助けられて
生きているのも「ぐうぜん」なんやろうなあ
死んでしまうのも「ぐうぜん」なん?
「ぐうぜん」に息絶えてしまっても
それは「ひつぜん」やったんやろうなあ
生きていたくても「ぐうぜん」に
生きられへんこともあるやろう
「ぐうぜん」は神業みたいなもんやなあ
出逢いは「ぐうぜん」やったとしても
「ぐうぜん」に離れていくことはあらへんで
そやから「ぐうぜん」に惹かれ合った芽は
水をやって肥料を与えて
暑いときには風を送って
寒いときにはお日さん当てて
「ぐうぜん」をはぐくんでいこうかな
「ぐうせん」に咲くのは花とは限らんで
だって、何が咲くのか分からへんのが
「ぐうぜん」なんや
梅の実と焼酎の出逢いみたいに
いつのまにかなじみ合って溶け合って
まろやかな琥珀色に熟成して
甘酸っぱさが芳しく漂って
思わずゴクンと唾を呑み込んでしまう
そんな「愛」をあたしは咲かせるよ





posted by 水月 りら at 19:12| | 更新情報をチェックする

雨垂れ

窓硝子をつたい
雨垂れは唄う
ぽつぽつと音色を綴る
雨粒は硝子に当たると
粒から一筋の線になって
流れてゆく
雫はいつも粒とひとすじの線の
ふたつの顔を持っている
いくつもの雨垂れが
硝子にぶつかりぽつぽつと
ころがる星屑のように
響く神さまの声
道しるべを唱える
ゆたかな調べ
人に届いていなくても
ありがとうと
言われていなくても
窓硝子に音色を降り注ぐ
あふれるほどの雨垂れ
夜空に落ちる
いくつもの流星のように
願っている
どこかの泥水に紛れても
土に染み込んでも
清らかな雨垂れだった頃の
過去を忘れない
天に帰りたくなり
水の粒はみずから蒸発する
ふたたび地上に戻るときには
雨垂れではないかもしれないと
音無き声で呟きながら
存在の幻も残さずに消えてゆく
少しだけ窓を開け
この指に落ちてきた
ぐうぜんのひと粒の雨垂れ
神さまの言霊になって
指の汚れを洗っている





posted by 水月 りら at 19:11| | 更新情報をチェックする

水化粧

舞い落ちてくる
あまたの別れ
水の鍵盤を叩く風に
ゆらめく枯葉の花筏

あの枝につながっていた
黄葉と紅葉の記憶は
波紋にながれて
ちりぢりになるまで
手をふる人のように
母に伝えている

(あなたはおごそかな冬を
ひとりで耐えてゆくのですね
凍てつく霧氷の悲哀を
だれにも打ち明けることなく)

このさだめをありがとう
水面の光沢に
ふたたび目覚め
望郷をうたう水化粧



(ポエム篇)

舞い落ちる
あまたの別れを浮かべた
枯葉の花筏
水の鍵盤を叩く風の
波紋にながれ
やがて ちりぢりになるまで
手をふる人のように
母の空に届けている
いのちをありがとう
望郷をうたう水化粧








posted by 水月 りら at 19:10| | 更新情報をチェックする

光と影

燃料タンクにつめられた
ガソリンの夢は爆発だった

形を破壊しようと
目論んでいたけれど
こわれない光と影

無限に流れ無限に生きている

掌につかめない空間で
平行線をたどる光と影

宇宙が生まれた瞬間から
二卵性双生児だった光と影



(詩集「一蓮托生」2009年5月発行:より)



  光と影


燃料タンクにつめられた
ガソリンの夢は爆発だった
時限爆弾は音のない世界に
仕掛けられていた
知らせてならない時刻を
取り戻さなければならなかった
光と影の存在は盗人には
聞こえることはないように
設定されていた
如何なるものも類似の呪縛に
溺れてゆくのだろう
形を破壊しようと
目論んでいたけれど
光と影はこわれない
光は護る
高次の闇が偽善に浸水しないため
影は強い信条を光から吸収して
光は影を 影は光を
高低を一対とする波動を
護っていた
音のある世界の暗黒は
いつも無傷を求めて弱くなる
だから光と影は音無き所から
爆弾の時限装置に耳を傾けて
平行線をたどり存在する
手のひらにはつかめない空間に
届けたいものたちのために
無限に流れ無限に生きている
爆発の行方を秘めて
伝わるものに伝えている
届けられる現象は
影だけが届くことはなかった
影を愛する光が届けられていた
宇宙が生まれた瞬間から
二卵性双生児だった光と影














(2013年の今日、4年前に書いた作品に書き加え、未完成だった原作を完成させました。)



完成はいつも未完成
可能性を求めて言葉に置き換えている
それが、あなたの詩
あなただけにしか書けない真実の
あなたの詩は、わたしの最愛の魂の源の言葉
あなたがわたしになって
わたしがあなたになって
詩のなかで未来永劫に生き続けていく
最愛の魂の伴侶のあなたと




posted by 水月 りら at 19:02| | 更新情報をチェックする

つきのなみだ

地上にあふれた ことばが
月にとどくとき
月は そっと
なみだをながす

ちいさな雑草
いっぴきのアリ
鳴きつくす せみしぐれ
枯れていく はっぱ
だまっている 貝殻
捨てられた 紙くず
とどこおっている 澱
うごかない てあし
話せない くちびる

ことばにならないけれど
ことばよりも とうめいな風のこえ

しずかな夜
月は耳をすませて
きいている
形にならない
ことばの影

それは 月ににじむ
むすうのなみだの沈黙 
そのしじまのために
月はくらやみにほほえみ
夜から薄れゆく
透きとおる光のために
月はなみだを
ながしている



posted by 水月 りら at 18:58| | 更新情報をチェックする

鏡の水晶

ぬくもりは太陽の種 
瞳に宿ると芽生える虹の花 
見つめた灰色の空に 
虹の雫を降り注ぎ 
雲を引き千切る 
不透明な澱に包まれている 
透明な太陽を呼ぶ瞬間 
金銀の波動が虹になる 
人の眼には映らない
純粋な心の輝きは 
金銀の星屑が散らばる虹を持つ
澱みを浄化するほど
美しく輝く人の霊力を
鏡になり水晶は映している



posted by 水月 りら at 18:57| | 更新情報をチェックする

千万ドルの夜景

目映さに憧れて
大都会は
あざやかな
渇く宝石

闇には
きらめく光が
似合いすぎていた

過疎地の
海岸に立ち並ぶ
巨大な湯沸しポット
ウランが茹でられて
発生する放射能
幾千万のイルミネーションの
豪華な楽園を支えている
やさしい泉のように
にこやかでありながら
秘かに毒になり
海に捨てられていた

奇形の魚が泳ぐ夜の海
水面の鏡にゆらゆら漂う
月の影は訊いている
嘘のない現象
海底からの淡い悲鳴
潮騒の予知夢の喘ぎ
卵を産んではならないと
怯えている

千万ドルの夜景は
泥酔した欲望をなぐさめて
はち切れるように美しい
星や月の光よりもきらめき
放射能を泡立てる
何も聴こえていない
無人になった記憶の在り処
溢れるほどの
人工の輝きだって
心から微笑んではいない





posted by 水月 りら at 18:55| | 更新情報をチェックする

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