2013年09月30日

華化粧

ほのめく ひとときに
氷雨に濡れた 肌と肌
こすり合わせて 熟れた身を
ゆびのはらに 焼きつけて

すべらせたくちびるの
薄紅散らせ あなたの首筋に
吐いた息から 白い血潮があふれだし
秘めた蜜を むすび合う

からだの輪郭を うばい合い
越えられない境界に 埋もれて
氷柱の距離を たしかめ合う

やがて あわいひだまりの光射し
もたれる重みを 受けとめて
はらはら あつい涙がすべり落ち
もつれた髪が ほどかれる

まばたく睫毛のゆれる ひとときに
からめた あなたのゆびさきの
ちいさな華に なれたなら
遊女に 生まれたことに
悔いは ないでしょう

愛も命も えらべずに
艷色の衣を ぬぎすてて
抱かれて にぎりしめたぬくもりに
こぼれて亡くなる 雫のひとつぶは

あなたに捧げた 雪の華




posted by 水月 りら at 22:37| | 更新情報をチェックする
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