2014年01月01日

ひとひらの銀河

雪の舞い散る夜空の 
白い蛍のように踊る雪明かり
その小さな結晶は闇夜を点しては消えてゆく 
ひとひらの銀河になる
賑わう街のネオンに砕け散り
君の瞳を濡らしている
白い吐息に指をあたため合うほど
落ちては溶ける 雪の粒
君の声に耳を澄ましていると
溶けてゆく雪の一瞬が
もっとも美しい瞬間だったと目が覚める
華のような結晶の形は
雪として生まれた時から
捨てるためのものだったことを雪は知り 
イミテーションの輝きよりも美しい一瞬の 
ひとひらの銀河を地上に鏤めて 
一夜でひろがる銀世界
こんなに神秘的な君の涙の魔法よりも
この地球ではイミテーションが美しいと求められ 
競い合うように イミテーションばかりが造られて
この雪の織り成す ひとひらの銀河を見失う
君の声ではない言葉ばかりが人に歌われて
君の声を聴く木霊の唄は人には聴き流されていた
それでも君は彼方から音も無く涙を流す
木枯らしが君の涙を雪にして
いくつもの結晶が雫になって
僕の手のひらから零れ落ちては消えてゆく
数え切れない ひとひらの銀河
闇の空を見上げると 絶え間なく
誰にも唄われなくても 輝く言葉を話している
あたたかさに溶けてゆく
何のためらいもなく形を崩す雪の選択は
あたたかいと感じたことの感性に 
忠実な現象であり それは君の深い愛の顕れ 
かけがえのない ひとひらの銀河の瞬間を
つなぎ合せて 僕は君を抱きしめていた
華やぐイルミネイションが
蛍のような雪明かりを飲み込んでしまう
この地球の片隅で
君の声を聴く木霊の唄を僕は口ずさむ
この地球の誰もが歌わなくても
ひとひらの銀河を僕に贈ってくれた宇宙だけが
耳を澄ましてくれているから
舞い散る雪のなか 手のひらに消えてゆく
きみの涙 銀世界の静寂に沈黙を囁く
ひとひらの銀河 宇宙に滲む永遠に





       (2013.12.28作成)


posted by 水月 りら at 22:16| | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。